2017年3月22日水曜日

Geomagic Control X 製品についてのご紹介③ 2D 比較

前回の『Geomagic Control X 製品についてのご紹介② 3D 比較』の続きです。
今回は 2D 比較のカラーマップ断面を使った検査です。



  • 2D 比較について
    2D 比較は偏差を確認したい場所に断面を設定します。
    カラーマップとベクトル表示により偏差傾向を確認することができます。2D 断面で見ることで偏差の傾向がより分かりやすくなります。


CAD データと測定データを位置合わせし、断面を設定しているところ




2D 比較のオプションを設定し 2D モードに切り替えます。
2D モードに切り替えると、カラーマップで偏差が表現されています。CAD データと測定データの離れ量を比較し確認することができます。

暖色は CAD 表面に対して凸方向、寒色は CAD 表面に対して凹み方向で離れています。

断面を拡大して離れ量を比較し確認します。


確認したい個所をより詳しく情報を得るときは、確認したい部分を選択することで詳細を確認することができます。


下の画像では3か所を選択し、選択した場所による違いを表示しました。
この時にタグが表示され判定色の OK・NG が緑・赤・黄色で表示されます。

タグに表示されている色は公差値からの判定色です。



CAD データと測定データを重ねてカラーマップで偏差を確認した結果、CAD データの側面は垂直につくられていますが、測定データ(現物)の方は抜き角の角度がついていることが分かりました。3D のカラーマップでは分かりにくいところも 2D のカラーマップなら形状の傾向まで見ることができました。




次回は
Geomagic Control X 製品についてのご紹介④』 3DGT&T 幾何寸法・公差を紹介します。

2017年3月7日火曜日

Geomagic Control X 製品についてのご紹介② 3D 比較

前回の『Geomagic Control X 製品についてのご紹介①』の続きとして、Control X の検査についてレポートしていきます。今回は3D 比較のカラーマップを使った検査です。


  • Control X での検査をする前に
    検査を行う前に比較するデータが必要になります。今回は比較する参照データとして CAD データを用意しました。これから CAD データと測定スキャンデータを比較・検査をしていきたいと思います。


CADデータと測定データを用意します。




  • Control X には次の種類の検査方法があります。
    3D 比較 3Dのカラーマップで偏差を確認します。
    2D 比較 2Dのカラーマップ断面から偏差を確認します。
    3D GD&T 3D寸法の作成や、幾何公差としてコールアウトを確認します。
    2D GD&T 2D断面で寸法の作成や、幾何公差としてコールアウトを確認します。




  • 3D 比較について
    3D 比較はカラーマップを使い、形状の偏差と指定した公差範囲内であるかを諧調ごとに色分けて確認します。

通常のカラーマップと偏差込みのカラーマップを比較しています。


 
このカラーマップは CAD データに対して暖色が凸方向、寒色が凹み方向で表現されています。算出方法はCAD データと測定データの最短距離で測っています。
ここから読み取れるのは、ロゴの周辺部が盛り上がっていて、外周部は縮んでいるということが分かります。

例えば、金型から成型した部品を成型した順番に見ていくと、どのように変化していくのかが分かると思います。角がだんだん丸くなっていくなんてことも、考えられるかもしれません。


上のカラーマップは測定データと CAD データの最短距離を表示していますが、下のカラーマップは CAD の面から法線方向の距離で表示しています。

色つきの法線方向に並ぶ線の先が測定データです。


法線方向のカラーマップで確認することによって、測定データとの関係性をより細かく確認することができます。CAD データに対して測定データがどのように変化しているかが分かります。測定データは一定ではなく厚みがあることが分かると思います。



次回は
Geomagic Control X 製品についてのご紹介③』 2D 比較を紹介します。